2017年1月12日(水)、入居者の誕生日会を行いました。
年明けすぐの誕生日会でした。前回の誕生日会をイメージなさっていたため、誕生日を迎える前からBさんは自分の誕生日会を楽しみになさっていました。
私たちグループホームにとって、入居者の「誕生日会」は大切な日として位置づけています。誕生日は入居者一人ひとりにとって命を授かったかけがえのない日です。この世に生まれたこと、そのことが何よりも偉大なことだと思うのです。
入居者の命をあらためて思うことは、入居者の尊厳を大切にすることだけでなく、私たちのグループホームでは、入居者一人ひとりを大切にし、「生まれてきて、ありがとう」とみんなで喜び合う日なのです。
それは誰の誕生日であったとしても、同じです。
誕生日会の主人公のBさんのご家族が「お兄ちゃんは家族以外の人から誕生日を祝ってもらうなんて嬉しいと思います」とおっしゃっていました。その話をされていた時のBさんの喜んだ表情は忘れられません。
ついに「その日」が来ました。
グループホームの入居者の中では年長者の方ですが、いつの年齢であっても、自分が生まれた日を祝ってもらえる場や人たちが目の前に存在することを知ることは、幸せなことなのではないでしょうか。
誕生日会当日、入居者の方々に誕生日会をはじめるためにお声を掛けると、入居者のみなさんは2階からおりてきました。Bさん以外の入居者がなにやら「ある物」を持っています。そうです、誕生日プレゼントです。早く渡したくて仕方がない表情です。誕生日のBさんよりも緊張なさっている表情だったのが印象的でしたね。
誕生日のケーキにロウソクを立てて火をつけ、「Bさん、誕生日おめでとうございます!」と言葉で伝え、ロウソクの火を消して、みんなで拍手!
その流れが済んだら、早くプレゼントを渡したいという気持ちが入居者に高まってきましたので、1人ずつからプレゼントを渡していただきました。
Aさんからはあたたかい手袋、Cさんからはスキテなデザインのハンカチ、です。
私はAさんに「どうして手袋をプレゼントなさったのですか」と質問をしたところ、「寒くなってきましたので、手袋をはめて体をあたたかくしてもらいたかったからです」とお話をされていました。とてもやさしい言葉で、ちゃんと意味も考えてプレゼントを買われたのですね。すばらしいです。
Cさんは「次回の誕生日プレゼントももう考えています。楽しみにしていてくださいね」とBさんに嬉しそうに話されていました。
Bさんは照れ臭い表情を浮かべながらも、非常に喜んでいらっしゃいました。
入居者の方々からのプレゼントを渡し終え、今度は理事長からのプレゼントです。Bさんはカラオケが大好きで、かつてはCDラジカセで歌の練習までなさっていたのですが、最近、CDラジカセが故障してしまい、大好きな歌を聴くことさえできなかったため、理事長から「CDラジカセ」をプレゼントしました。
そればかりではありません。12月23日の忘年会に来てくださった会員のご夫妻から、多くのCDをプレゼントしていただきました。「みなさんに使っていただければと思って」と法人宛に送ってくださったのです。そのCDの中から、Bさんの好きな世代のCDを選んでいただき、併せてプレゼント致しました。
みんなが誕生日を迎えた入居者に気持ちを伝えられたことがステキなことですね。
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