2016年7月17日(日)、入居者の誕生日会を開きました。
参加者は入居者4名、(私を含めた)法人関係者3名、合計7名でした。
私たちグループホームにとって、入居者の「誕生日会」は大切な日として位置づけています。誕生日は入居者一人ひとりにとって命を授かったかけがえのない日です。この世に生まれたこと、そのことが何よりも偉大なことだと思うのです。
入居者の命をあらためて思うことは、入居者の尊厳を大切にすることだけでなく、私たちのグループホームでは、入居者一人ひとりを大切にし、「生まれてきて、ありがとう」とみんなで喜び合う日なのです。
私たちのグループホームに入居されたということは、入居者がこの世に生まれたからこそ実現できたことです。生まれてきてくださったからこそ、出会えたのです。その日をみんなで祝い、喜び合うことを通して、自分自身が大切にされているという実感を得るのだと思います。
「40代になって誕生日なんて、ちょっと恥ずかしいです」と入居者の方は照れくさそうにおっしゃいましたが、誕生日会は40代も50代も60代の方であっても、必要な儀式だと思います。いつの年齢であっても、自分が生まれた日を祝ってもらえる場や人たちが目の前に存在することを知ることは、幸せなことなのではないでしょうか。
ところで、入居者の誕生日会には、理事長の友人も参加し、入居者にみずからケーキをつくってプレゼントしてくださったのです。それだけでも、入居者の方は嬉しかったと思います。しかも、ベジタリアンである友人ならではのケーキで、卵や砂糖等はいっさい使っていないにもかかわらず、とても甘いケーキでした(バナナの甘さ)。食べる前の香りもよかったですね。紅茶の香りがただよい、食欲も湧きました。入居者も私も、はじめて食べるケーキに驚きと喜びでいっぱいでしたね。
入居者一人ひとりがメッセージカードを書いて、プレゼント。プレゼントをもらった入居者も嬉しそうな表情を浮かべ、「ありがとうございます」と言われていました。
17時30分頃からはじまった誕生日会も20時で終了しましたが、あっという間でしたね。
4名の入居者が同じテーブルでじっくり夢を語ったり、グループホームに入ってからの自分について話したりと、入居者一人ひとりが自分の思いを語ることができる、ステキな時間でした。
グループホームを開設してはじめての誕生日会でしたが、今回の誕生日会を経験する中で、次回あるいは次々回に控えていらっしゃる方々が、自分の誕生日会を楽しみに待っていただけるであろう、あるいは自分の誕生日会をイメージできたであろう、そんな誕生日会であって、本当に良かったです。