14時30分頃より、カラオケ店にて「カラオケ大会」が行われました。今回のカラオケの司会進行役は入居者のAさんとBさんです。お二人はマイクを持ってカラオケの画面の前に立ちます。
Bさんから「これからカラオケ大会をはじめたいと思います」司会の言葉がはじまりました。「カラオケ大会の司会をさせていただくのは、Bと・・・」と言うと、続いて「Aです」とAさんが自分の名前を参加者に伝えます。カラオケ大会の前に少し打ち合わせをしましたので、お二人のコンビネーションが絶妙に良かったです。そして、AさんとBさんのお二人が一緒に声をそろえて、
「どうぞよろしくお願いいたします」
と、話されました。会場の参加者は、はじめて入居者が司会進行役なので、「よろしくお願いいたします」と拍手をして笑顔で言葉を返しました。
「今日、こうしてみなさんと一緒にカラオケをすることができたことに感謝します。ありがとうございます。
そして、佐藤さんがご退職されたということで、本当にお疲れさまでした」
Bさんはミーティングの際、「まず、佐藤さんに感謝の言葉を言いたい」と繰り返し言われていましたので、カラオケの冒頭にはBさんから佐藤さんに対する感謝の言葉を伝えることになりました。
「それでは、まず、退職された佐藤さんへ佐藤さんの夫である佐藤さんと、Fさんからお言葉をいただきたいと思います」
Bさんはそういうと、佐藤さんの夫とFさんにマイクを渡し、お二人に話していただきました。
次に、Aさんから次のような提案がありました。
「今日は、佐藤さんの退職祝いということで、Bさんとぼくから、いくつか佐藤さんに質問をさせていただきたいと思います。
まず、ぼくから質問をしたいと思います。
今までずっとお仕事をされてきたと思いますが、お仕事を終えられて、これから生活をどう過ごされたいと思っていますか」
佐藤さんはAさんの質問に対して次のように応えられました。
「退職して時間もできますので、何かしたいと思っています。『何か』はまだ決まっていませんが、Aさんがパーカッションをされているように、Bさんがカラオケをされているように、何か長く続けられるようなことをしたいですね」
次にBさんから「ぼくの佐藤ご夫妻の印象なんですけれど、いつも楽しそうな感じを受けます。佐藤さんはどのようなことをしている時が楽しいなあって感じますか」という質問があり、いくつか応えられました。
最後に、Aさんから「佐藤ご夫妻とお会いして、お二人がすごく仲が良いなあって感じます。ぼくも結婚をしたいと思っているのですが、どうしたら夫婦が仲良く過ごせるか、コツみたいなものがあれば教えていただけないでしょうか」という質問がありました。
この質問に対して、佐藤さんの夫から「この質問はぼくからも応えられるので、ぼくからも話してもよいですか」と提案がありましたので、Aさんは佐藤さんの夫にマイクを渡してお話をしていただきました。
「夫婦が仲良く過ごすにはね、Aさん、『姉さん女房』がいいんだと思います。男はね、いつまでも子どもなんですよ。生まれてからずっと、子どもなんですね。でもね、女性は違う。子どもから大人になっていく。いつも変っていく存在なんですね。男は変化がなく、子どものままなんですよ。だから、そうしたいつまでも子どものままの男を受け入れてくれる女性は『姉さん女房』なんでね。ぼくが仲良くできているのはそういう関係があるからだと思います」
佐藤さんの夫は熱く語られていました。
次に佐藤さんからは次のようなお話がありました。
「夫婦が仲良くいられるのには、そうですね、お互いが同じだと難しいですね。夫は何をやるにも計画的にきちんとやるタイプ人なんですけど、私はそういうタイプではないんですね。だから、うまくいくんだと思います。二人がきちっとすぎるとうまくいかないものですね。二人とも違うけど、うまくバランスがとれている関係のほうが、実はうまくいくんじゃないか、と」
佐藤ご夫妻の話は「含蓄のある話」ですね。
Aさんも納得がいったようで、感心した表情をされていました。
以上、BさんとAさんの質問コーナーが終了すると、Bさんから「それでは、これからカラオケ大会をはじめたいと思います。最初、どなたから歌われますか」という声掛けがありました。「誰もいない場合はぼくたちから歌って、場を盛り上げたいと思いますが、それでよろしいですか」と言われたので、「いいです!」と全員が応え、「カラオケ大会」のスタートです! 続く
(山田 育男)