07日 2月 2018
噛み合わぬ言葉の糸をほぐしつつきみの願いを縫い閉じてゆく 傷ついて傷つき合って歩み寄る硬き心をときほぐすわれ 希望とは絶望の後に語るなり地下にまぎれし震える声よ どこまでも続く渇きに地下水の一滴こそが生き抜く希望 問いかけて問いかけ直してたどり着くつながりでしか人は生きられぬ
09日 10月 2017
実存と向き合うわれのまなざしは何を射るのかこの世界の地に 掘り下げて掘り下げ抜いて辿り着く地下に眠りしわが根拠
08日 10月 2017
他者と向き合うことは 魂を賭けた実践 自分の存在へ問いかけること 人間としての存在を証明し 懸命に生きることを問いかけることである 他者と向き合うことは 人間として真摯に 現在の一瞬一瞬の時を 今この場所で ラディカルに問うこと それは 人間であることの根拠を探し求めることである しかし それは 自己の存在がその都度 不安に苛まれ...
08日 10月 2017
無人駅のホームのベンチで あなたは 何かを待っています 誰かを待っています いつ来るかもわからない 時刻表すら存在しない その駅で あなたは ひとり 何かを待っています 誰かを待っています いずれ停車するだろう電車から 下車する乗客は あなたにとって いったい何でしょうか いったい誰でしょうか 無人駅のホームのベンチで あなたは...
07日 10月 2017
わが根拠よ なぜきみだけが 宙づりにされたまま眠りゆく われの心臓部に手をあてて 個の実存へ向かえと 問いかけるのか ここにしかないわが存在を 今問い生きよと 揺さぶるのか 見開くこともできぬわれの瞼を 力いっぱいこじ開けて この世界を見よと 語りかけるのか 呻きにしか聴き取れぬ むきだしのまま投げ出されたわれの声に 耳を傾けるきみは...
07日 10月 2017
うつむいて沈黙する 苦しみぬいたきみのまなざしから かすかに震える声が聴こえてくる 蜜柑をむしるように 心をこじ開けることもせず きみは ただ 痩せこけた掌を 震えながら 私たちに 差し向けるだけ きみの渇きは いったい何に飢えているのだろうか いったい私たちに何を 問いかけているのだろうか 無名の声に耳をそばだて 私たちは 本当のしじまの意味を...