歌い合い、語り合い、楽しみ合った忘年会!
理事長 山田 育男
2019年12月22日(日)、NPO法人縁パワーの忘年会を武蔵村山市内のカラオケ店にて開催しました。今回の忘年会は、数ヶ月前に入居されたMさんの歓迎会も兼ねて行われました。
当法人の忘年会では、一人で最低5~7曲くらいは歌えますし、入居者を下支えする当法人の役員の方々と共に楽しみ合い、語り合うこともできるので、入居者の方々にとって「特別な日」でもあります。また、当法人の役員からの「お楽しみのプレゼント」もありますので、楽しみも倍増です。
もちろん、今まで当法人の忘年会を経験されたことのないMさんが「楽しかった、来てよかった!」と感じていただける会にしたいので、Mさんに寄り添いながら、Mさんの好きな歌を歌うことができるよう、そして、美味しい食べ物を召し上がってもらえるよう、一つひとつ確認をしながら、会を進行するよう心掛けました。
ちなみに、Mさんを迎えに行った際、Mさんは自動車の中ではニコニコ顔で、それにカラオケで歌う北島三郎の「与作」を声を出して練習なさっていました。「カラオケ、楽しみですか」と聴くと、「楽しみ」と話されました。
この日のカラオケ店は、忘年会の時期でもあるため、混雑されていましたが、すでに大部屋を予約していたのでスムーズにはじめることができました。
参加者が集まって理事長の私から簡単に挨拶をさせていただいてから、すぐに「カラオケ大会」をはじめました。
トップバッターはいつも場を盛り上げてくださる理事の佐藤信行さんです。入居者の方々は歌いたいという気持ちはありますが、トップバッターは緊張するようで、そのやりにくい状況を突破する役割として、佐藤信行さんが買って出てくださいました。いつもありがとうございます。佐藤信行さんの歌われたのは、アリスの「チャンピオン」です! 身体全体を動かしてダイナミックに歌われる佐藤信行さんの姿にはいつも感心させられます。歌われている途中で、Mさんがマイクを使って、「上手!」「カッコイイ!」という言葉を投げかけてくださり、場内は盛り上がりました。ちなみに、Mさんは、カラオケを歌われる人に向かって「上手!」「カッコイイ!」といってくださるので、気持ちよく歌い終わることができました。Mさん、盛り上げてくださり、本当にありがとうございました!
2番目に歌われたのは、Sさんです。Sさんはお休みの際にはCDラジカセで音楽を聴く趣味があるようで、最近はカラオケのレパートリーが増えてきたようです。今まで歌われたことのない曲も試しに挑戦したりします。最初に歌われたのは、沢田研二の曲でした。やはり歌っている際の表情はとてもよく、好きなことをしている姿って、本当によいものですね。Sさんは今回のカラオケ大会で5~6曲ほど歌われたようでした。充分満足されたようで、良かったです。
3番目は、Yさんです。Yさんは自分の歌だけでなく、別の人が歌われている間に楽器(パーカッション)を使って、リズムをとってくださいます。そのリズムは「励ましの声」にも聴こえ、歌いやすい環境をつくってくださいます。本当にいつもありがとうございます。助かっています。ちなみに、YさんはB'zの曲を歌われました。法人の役員の方々もご存じの曲だったこともあり、「いい曲ですね」と話されながら、Yさんの歌を聴いていました。それからYさんも5曲ほど歌われて、満足されたようでした。
ちなみにMさんは歌だけでなく、みんなが歌われている間、ピザやパスタ、たこ焼きを美味しく、召し上がっていました。美味しい食べ物を前にすると、涙を流して喜んでくださいました。「ごちそうさま」といった後、チョコレート・パフェの写真を見せ、「食べたいですか」と聴くと、「食べたい、食べたい」とすごく喜んでくださいました。本当に美味しそうに食べている姿が、印象的でした。
みなさんと一緒にカラオケを歌い続けてから、恒例の「プレゼント・コーナー」に入りました。プレゼントを一人一人に渡す際、今年の1年を振り返っていただくため、インタビュー形式でいろんな質問をさせていただきました。
まず、最初はSさんです。Sさんのプレゼントは、事前にリクエストがあったテーブルです。お部屋にテーブルを置くと、いろんなものがおけるとのことで「テーブルがあったら嬉しいです」とのことでしたので、法人からテーブルをプレゼントさせていただきました。また、理事のFさんからあたたかいズボンをプレゼントしてくださいました。とても喜んでらっしゃいました。
今年、Sさんは自分のペースで落ち着いて過ごすことができた1年であったことを話されました。グループホームだけでなく、作業所で働く人たちから声を掛けられたり、自分のペースで取り組める仕事もすることができたりと、充実したとのことでした。本当に良かったですね。来年も良い年であることを心から願っています。プレゼントを渡した後、私からメッセージカードを渡しました。ちなみに、忘年会の翌日、Sさんより「とても良いテーブルをいただいて良かったです。本当にありがとうございます。もう部屋で使っています」と笑顔で話されました。嬉しい限りです。
次はYさんです。Yさんは「部屋にあるものを整理したいので、160枚入りのCD入れが欲しいです」とリクエストがあったので、それをプレゼントさせていただきました。理事のFさんからはあたたかいズボンをプレゼントされ、照れながら嬉しそうにされていました。
今年のYさんは「いろんなことがあった年でしたね」と話し始めました。Yさんを可愛がってくれた親戚の方が亡くなられたことや、ボランティア団体を設立されて、毎週取り組んでいること、最近禁煙をはじめたこと、などの話をしてくださいました。プレゼントを渡した後、私からメッセージカードを渡しました。
Mさんのプレゼントは、事前に親御さんと相談し、靴下と甘いお菓子にしました。好きな食べ物が甘いものとのことだったので、紀ノ国屋の「短冊最中」を買ってプレゼントをさせていただきました。理事のFさんからはあたたかいマフラーでした。Mさんはマフラーがとてもお似合いで、忘年会から帰宅するまでずっとマフラーをされていました。プレゼントを渡した後、私からメッセージカードを渡しました。
そして、当法人を下支えしてくださっている佐藤ご夫妻にもプレゼントをさせていただきました。前日に吉祥寺の民芸店で購入した「高千穂の藁細工」です。非常によく作られた亀の注連飾りです。喜んでいただければ幸いです。
私と理事のFさんからのプレゼントの後、佐藤ご夫妻からのプレゼントがありました。Sさんにはお花のカレンダー、Yさんには昆虫の写真集、Mさんには小鳥の写真集をプレゼントされました。とてもステキな写真集で、とりわけ、Mさんは小鳥の写真集をめくり、見入っていました。喜んでくださったので、佐藤ご夫妻に感謝ですね。
ちなみに、忘年会の後、佐藤ご夫妻からいただいたYさんの写真集を拝見させていただきました。浅井美紀さんの写真集『幸せのしずく』のあとがきにはこんな言葉が書かれています。
「私の写真にはよく登場するアリも、じっと見つめていると一匹一匹、表情や性格、動き方が違うことがわかり、気づけば愛おしい存在に。その輝きや新鮮な発見に心を揺さぶれてから、身近にある小さな小さな世界をより美しく表現し、伝えることを考えるようになりました。きっと、だれのそばにも小さいけれど息をのむほど美しいものがあふれていることでしょう」
この言葉は、私たちのグループホームの現場でも同じことが言えるのではないかと思いました。
また、佐藤ご夫妻は私とFさんにもプレゼントをくださいました。佐藤信行さんから防災用として「懐中電灯」をいただきました。もちろん、個人的に使ってもよいということですので、愛犬の散歩時にも使いたいですね。ありがたいかぎりです。この場を借りて感謝申し上げます。
プレゼント・コーナーが終わろうとするまさにその瞬間、Yさんから「僕からもプレゼントがあります」と話されました。「いつもお世話になっていますので」と言われ、佐藤ご夫妻、Fさん、そして私にお箸をプレゼントしてくださいました。Yさん、いつもお気遣いをありがとうございます。
プレゼント・コーナーを終えた後、当法人の役員の方々と語り合う時間をつくりました。Sさんは佐藤信行さん、Yさんは佐藤厚子さん、MさんはFさんと私です。じっくり語り合う機会があまりありませんでしたので、入居者の方々にとっては貴重な時間となりました。
少し時間もありましたので、後半戦のカラオケです。SさんもYさんもMさんも順番きたら積極的に歌われていました。役員の佐藤厚子さんおよびFさんも「魔女の宅急便」の主題歌を歌われ、みんなで聞き入っていました。
最後はYさんがリードしながら、森山良子の「今日の日はさようなら」をみんなで歌って、忘年会を終了しました。
みんなで歌い合い、語り合い、楽しみ合い、大変盛り上がった忘年会でした!
お疲れさまでした!
大分県の職人が作られた竹細工・ざる 民藝
テーブルセンター 大橋俊之 型染め 民藝
高千穂の藁細工 注連飾り 宮崎 民藝
倉敷緞通 瀧山雄一 民藝
卓布 大橋俊彦 型染め 民藝
獅子像 星合信令 置物
会津起上り小法師 会津若松 民藝
村山大島紬 巾着 武蔵村山 伝統工芸