他者と向き合うことは
魂を賭けた実践
自分の存在へ問いかけること
人間としての存在を証明し
懸命に生きることを問いかけることである
他者と向き合うことは
人間として真摯に
現在の一瞬一瞬の時を
今この場所で
ラディカルに問うこと
それは
人間であることの根拠を探し求めることである
しかし それは
自己の存在がその都度
不安に苛まれ
自分であることを宙づりにさせられるのである
それは
闇のまた闇を掘り起こしていく作業と同じ
にもかかわらず
他者という存在は
今ここに
宙づりの状態でいる現実のわたしを
みずから引き受けることを問う
可能性の萌芽
だからこそ
他者のまなざしから
わたしは
目を塞ぐわけにはいかないのである
他者のまなざしは
わたしを積極的な応答性へと誘う
ドクマからの解放なのである
他者と向き合うことは
今ここに生きる証である